ペンと剣は戦わない

生きていくために俺はあと何を犠牲にすればいい?

小説

三年間付き合っていた彼女が死んだ。自殺だった。 自殺なんてする予兆は全くなかったし、事実昨日LINEでしゃべった時も元気そうだった。けれども現象として確実に彼女は死んだ。自らの意志によって。 だから、最初にその知らせを聞いたときはその事実を信じ…

女神さまと初音ミク

「殺す殺す殺す殺す*す殺す殺す殺す殺す殺す*す殺す殺す*す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺*殺す殺*殺す殺す*す殺す殺す殺す殺す殺す殺す*す殺す殺す殺す殺す殺す*す殺す殺す殺す殺す殺す殺す*す殺す殺す*す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す…

地下

新入生の連中がそろそろ自分で作った時間割に後悔して死んだ目で通いだすころ、僕の死んだ目にはようやくうっすらとハイライトが入るようになる。そういえば自殺するのも1年の中でこの時期が最も多いらしい。 結局人間を殺すのは暑さでも寒さでもなく人間自…

とある勇者の一生

むかしむかし、どこにでもある小さな村に、一人の男が産まれました。当時、男が生まれた世界は一人の魔王によって支配されており、人々はその圧政に苦しみ、勇者の存在を待ち望んでいました。 男は産まれたときから自らの存在の意義を自覚していました。それ…

スイッチ

この世界に僕を満足させてくれるものなんて何もない。本日10本目となるセブンスターを吸いながら、僕はそんなことを数少なくなってしまった大学の喫煙所でぼんやり考えていた。いや、実際ひどいものさ。なんていうかな、先の見えない感しかないんだ。例える…