ペンと剣は戦わない

生きていくために俺はあと何を犠牲にすればいい?

 夏がくる。

 

 正直なところ、夏休みは大学生となった今、さほど楽しいイベントではない。毎日が休日、ということはサークルの仕事やらバイトやらの予定がみっしり詰まり、かえって大学がある時の平日のほうがゆっくりできるのではないだろうか、という疑念すら残る。もともと労働というものは時間を肉体を使って金銭に変換する作業でしかない、という考えなので働き甲斐などといったものをはじめから求めていないし、また何もしていない時間が長く続くとかえって不安になることもあいまって、夏休みの間、朝から夕方まで少なくとも七月中は一日も手帳が空白の日がない。まぁ馬鹿なことをしているなあ、とは思う。こんな生活スタイル、維持できるわけがない。

 僕は「今日を生き延びなければ明日なんて来ない、明日のことは明日考えればいい」という考え方をしていて、そういうところが瞬間的に自分自身を追い詰めているような気がしてならない。結局母親だなんだ元カノがなんだ、ということを言っても、結局のところ自分をここまで追い詰めているのは自分なんだなあという事実をいまひとつ理解できないでいるらしい。

 結局のところ自己管理ができていないのだろうな、と思う。そうして夏という季節は自己管理ができていない人間にとっても厳しい季節だ。たとえば熱中症であったり、過密スケジュールであったり、なによりも試験があったり…。

 夏がくる。